夏のインフルエンザについて
お知らせ
北九州市でも学校を中心にインフルエンザの感染が広がっているようです。
柏木内科でも7/22インフルエンザAを2人診断しました。
インフルエンザの流行
インフルエンザは通常冬に流行することが多いのですが、夏にみられるのは非常にまれなので注意が必要です。
冬に接種したインフルエンザワクチンの効果もうすれてきているので、今後さらに流行するおそれがあります。
インフルエンザの症状
発熱、のどの痛み、せき、鼻汁、頭痛、関節痛、筋肉痛などが多いですが、下痢などの消化器症状を起こすことや、症状があまり出ないこともあります。
典型的には突然発症する38℃以上の高熱です。
悪寒や全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などの全身症状が強く、寝込む人も多いです。
特に夏にはやるインフルエンザが冬のものと症状が異なることはないようです。
新型コロナウイルス感染症と症状で区別して診断することは困難です。
インフルエンザの診断
一般的にはのどや鼻の奥の粘液を綿棒でこすって採取する抗原検査で診断します。
発熱などの症状が出てすぐの場合は抗原検査が陰性でも、実際はインフルエンザ感染の可能性があり(偽陰性)、インフルエンザではないと言い切るのは困難です。
そのような場合は、1日たってから再度検査をするとより正確な診断が可能です。
インフルエンザの治療
現在日本では5種類の治療薬が使用可能です。
タミフル(オセルタミビル)内服、リレンザ(ザナミビル)吸入、ラピアクタ(ペラミビル)点滴、イナビル(ラニナミビル)吸入、ゾフルーザ(バロキサビル)内服があります。
いずれも症状が出だしてから48時間以内に使用することで発熱する期間を短くすることが出来ます。
インフルエンザの予防
予防の第一はインフルエンザワクチン接種です。
通常は流行が予測される前までにワクチン接種を済ませておく必要があります。
しかしながら、夏に流行することに対して予防接種で備えることは困難で、さらに冬に接種したワクチンの効果はうすれている時期になります。そのため、人混みをさける、人の多い室内やバス、電車内ではマスクをする、手洗いを行う、など一般的なかぜの対策と同様の行動が予防になります。
睡眠や栄養を十分にとって体調を整えるのも重要です。
家族にインフルエンザのような症状の人がいた場合
家庭内でひろがらないよう以下のような対策をおすすめします。
- 症状のある人と部屋をわける
- 家庭内でもなるべくマスクをつける
- 窓をあけて換気を良くする
- こまめに手洗いをする
内科受診について
現在、新型コロナウイルスも流行し、子どもの間にも多彩なかぜウイルスが流行しています。まずは適切な診断が重要です。
発熱などの症状のある方は、病院で新型コロナウイルスとインフルエンザ両方の検査をすることをおすすめします。