隠れインフルエンザについて
院長コラム
北九州市ではインフルエンザの流行期に入っており、多くの学校で学級閉鎖や学年閉鎖となっています。そのなかで、当院でも隠れインフルエンザというべき患者さんを経験しました。患者さんは30代の男性で前日からののどの痛みと、軽い咳、悪寒で受診されました。発熱や倦怠感はないものの抗原検査でインフルエンザAが検出されており、症状は軽いもののインフルエンザAの診断で内服治療(オセルタミビル)を行いました。
隠れインフルエンザとは
隠れインフルエンザというのは、インフルエンザウイルスに感染していても、典型的な症状がはっきり出ない場合を指します。例えば、通常のインフルエンザでは高熱、咳、全身のだるさがよく見られますが、隠れインフルエンザでは微熱や軽い喉の痛み、頭痛だけのこともあります。特に、免疫力が低下している高齢者や基礎疾患をお持ちの方では、症状が目立たず見逃されやすいことがあります。
なぜ注意が必要か
インフルエンザは、症状が軽い場合でも他の人にうつしてしまう可能性があります。ご家族や周りの方々、特に免疫力が弱い方に感染が広がると重症化するリスクが高まります。また、隠れインフルエンザのまま放置すると、気づかないうちに肺炎や他の合併症を引き起こすこともあります。
具体的な症状
インフルエンザ流行期に
- 微熱
- のどの痛み
- 筋肉痛やだるさ
- 咳や鼻水
これらが一見軽くても、インフルエンザの可能性が否定できない場合があります。
受診をおすすめする理由
念のため、医療機関で検査を受けることをおすすめします。インフルエンザは迅速な診断が重要で、早期に治療を始めれば抗ウイルス薬で症状が軽減し、合併症の予防も期待できます。特に基礎疾患をお持ちの方や高齢者は、軽い症状でも放置せず受診してください。 早めに対応して診断治療することによって、周囲にインフルエンザを広めない事につながります。 ご家族に高齢者や基礎疾患をお持ちの方がおられる人も、症状があれば早めに受診した方が良いでしょう。
診察までにできること
受診の際には、マスクを着用し、他の人への感染を防ぐために公共交通機関の利用は控えるとよいでしょう。手洗いや咳エチケットも忘れずに行ってください。
インフルエンザワクチン接種
予防のためにインフルエンザワクチンの接種はすべての人におすすめしております。
当院で接種を行っておりますのでお問い合わせください。