関節リウマチのよくあるご質問
関節リウマチのよくあるご質問一覧
- 健診の血液検査でリウマトイド因子(RF)陽性と言われました。
リウマトイド因子陽性は、他の膠原病や肝臓病、結核、感染性心内膜炎など別の病気でも陽性になることがあるため、陽性であれば関節リウマチの診断となるわけではありません。また、健康な人でも5〜10%は陽性になることがあります。
手や足の関節の腫れや痛みなどの症状がなければ、あまり心配する必要はありません。
しかしながら、関節の腫れ、痛みがある場合や目や口の渇きや原因不明の発熱など他の膠原病を疑わせる症状がある場合はリウマチ膠原病専門医に相談するといいでしょう。 - 関節リウマチは遺伝するのでしょうか?
遺伝子が同じ一卵性双生児では関節リウマチの発症リスクは15~34%といわれています。
これはどちらかの双生児が関節リウマチであった場合、もうひとりの双生児が関節リウマチになる確率が15~34%ということになります。しかし、同じ遺伝子でも100%関節リウマチを発症するわけではないので、関節リウマチの発症には遺伝以外の要因が大きいと考えられます。
祖父母や父母が関節リウマチだからといって、皆が関節リウマチになるわけではないと言えます。 - 関節リウマチにならない方法は?
関節リウマチの発症には喫煙と歯周病が知られています。
また、喫煙が多い場合や歯周病が悪い場合は関節リウマチの治療が効きづらいことも多く、歯周病の治療で関節痛が改善することもあります。
関節リウマチが心配な場合は、禁煙と定期的な歯科受診による歯周病の管理をおすすめします。 - 健診の血液検査で抗核抗体(ANA)陽性と言われました。
抗核抗体は膠原病のなかでも、全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症(SSc)、多発性筋炎(PM)/皮膚筋炎(DM)、混合結合組織病(MCTD)、シェーグレン症候群(SS)等の診断に有用な検査です。
しかし、抗核抗体陽性ならすべて膠原病の診断になるわけではありません。
抗核抗体の数値にもよりますが、健康な人でも 40倍は32%、80倍は13%、160倍は5%、320 倍は3%にみられます。
これは、抗核抗体が320倍という高い値でも、健康な人の3%は出ることがある検査ということが言えます。
40倍や80倍の低い値で全くの無症状であれば、心配する必要はないでしょう。
一方、原因不明の発熱や皮疹、関節炎、間質性肺炎、腎炎、慢性腎臓病、レイノー症状がある場合は、リウマチ膠原病専門医に相談するといいでしょう。